やり過ごす力こそ、成熟の証

仕事、家族、家庭のこと、地域のこと——
私は多くの“人間の反応”と向き合ってきました。

人は誰しも、理解されたい、認められたいという思いを抱いています。
けれど、相手の準備が整っていない時に、
どんなに真摯に言葉を尽くしても届かないことがあります。

そのたびに、かつての私は、
自ら変わることに努力を惜しまず、苦しみ、
相手の変化をも諦めず、望み、働きかけてきました。

そして今は思うのです。
 「やり過ごす力」こそが、成熟の証なのだと。

それは、逃げることでも諦めることでもなく、
「自分のエネルギーを守る」というプロフェッショナルな選択です。

相手の未熟さや混乱に巻き込まれず、静かに見守ること。
必要な距離をとりながらも、
心の奥では、相手の成長を信じ続けていること。

この“静かな構え”ができて初めて、
人を支える仕事は続けられるのだと感じています。

今、私はあらためて原点に立ち返り、
雑音を減らし、人の成熟を信じる確かなまなざしを注ぎ、
自分の中の静けさに耳を傾けています。

集中し、私らしさを貫き、
静けさの中で磨かれていくものが、
本物の信頼につながると信じて。

そしてその先に、
“この人に話を聴いてもらいたい”と心から思われる存在がある。
その在り方こそが、私の目指すカウンセラー像です。

いつもお目通しいただきありがとうございます。

投稿者プロフィール

速水恭子
速水恭子くれたけ心理相談室(広島支部)心理カウンセラー
皆様がお健やかで穏やかに日々お過ごしになれますよう願っております

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